AIの現場で使われる言葉を、IT担当者でなくても分かるように50語にまとめました。見出し(No・カテゴリ・用語)をクリックすると並べ替えられます。用語は五十音順に並びます。
| No | カテゴリ | 用語 | 解説 |
|---|---|---|---|
| 1 | 基盤技術 | 生成AI | 文章・画像・音声・動画などを、指示に合わせて新しく作り出すAIです。ChatGPTや画像生成AIがこれにあたります。 |
| 2 | 基盤技術 | LLM(大規模言語モデル) | 大量の文章を学んで言葉を扱えるようになったAIの頭脳部分です。ChatGPTやClaudeの中身はこのLLMです。 |
| 3 | 基盤技術 | 推論モデル | 答える前に、手順を踏んでじっくり考えるAIです。計算や複雑な判断が必要な場面で、間違いが減ります。 |
| 4 | 基盤技術 | マルチモーダル | 文字だけでなく、画像・音声・動画もまとめて理解できるAIです。写真を見せて「これは何?」と聞けます。 |
| 5 | 基盤技術 | MoE(専門家の混合) | 1つのAIの中に「専門家」役の部品をたくさん持ち、処理のたびに必要な部品だけを動かす仕組みです。大きなAIを、計算量を抑えて動かせます。 |
| 6 | 基盤技術 | SLM/オンデバイスAI | 小型で軽く、自社のパソコンやスマホの中でも動かせるAIです。外部に情報を出したくない業務に向きます。 |
| 7 | 基盤技術 | コンテキストウィンドウ | AIが一度に覚えておける文章の量です。大きいほど、長い資料を丸ごと読ませて質問できます。 |
| 8 | 基盤技術 | フィジカルAI | ロボットや機械などの「体」を持ち、現実の世界で動くAIです。工場や物流で活用が始まり、介護などでも実証が進んでいます。 |
| 9 | エージェント | AIエージェント | 目的を伝えると、自分で手順を考え、道具を使って作業を進めるAIです。質問に答えるだけのAIとは違い、仕事を任せられます。 |
| 10 | エージェント | エージェンティックAI | 人が細かく指示しなくても、計画・実行・見直しまで自分で進めるAIの考え方です。AIが「道具」から「担当者」に近づく流れを指します。 |
| 11 | エージェント | マルチエージェント | 役割の違う複数のAIが、チームのように協力して仕事を進める仕組みです。調査担当・文章担当・チェック担当のように分担します。 |
| 12 | エージェント | AIエージェント拡張基盤(拡張プラットフォーム) | AIエージェントに、外部のツール・社内データ・スキル・権限管理などをつなぎ足し、できることを広げるための土台です。スマホにアプリを足すように、AIの能力を後から増やせます。※特定の規格名ではなく、MCPやAIスキルなどをまとめて指す呼び方です。 |
| 13 | エージェント | MCP(Model Context Protocol) | AIと外部のサービスやデータをつなぐための共通規格です。2024年にAnthropic社が公開し、現在はLinux Foundation傘下の団体が管理しています。家電のコンセントが共通なように、つなぎ方が揃うので連携が簡単になります。 |
| 14 | エージェント | A2A(Agent2Agent) | AI同士が会話し、仕事を依頼し合うための共通ルールです。2025年にGoogleが公開し、現在はLinux Foundationが管理しています。別々の会社のAIでも協力できるようにします。 |
| 15 | エージェント | ツール呼び出し | AIが、メール・表計算・検索などの道具を自分で選んで使うことです。AIが「話すだけ」から「実際に作業する」へ変わる基本機能です。 |
| 16 | エージェント | コンピュータユース | AIが人間のようにパソコンの画面を見て、マウスやキーボードを操作することです。専用の連携がないソフトでも自動化できますが、人より遅く操作ミスもあるため、確認が必要です。 |
| 17 | エージェント | AIスキル(Agent Skills) | AIが必要なときに読み込む「仕事の手順書」です。Anthropic社が2025年に公開し、共通仕様として他社のAIでも使われ始めています。一度作れば作業の品質が揃いやすく、社内の仕事の型を広げられます。 |
| 18 | 作り方・使い方 | プロンプト | AIに出す指示文のことです。目的・条件・出力の形をはっきり書くほど、期待どおりの答えが返ってきます。 |
| 19 | 作り方・使い方 | コンテキストエンジニアリング | AIに渡す情報(背景・資料・ルール)を整えて、答えの質を高める工夫です。指示文の書き方より、材料の揃え方を重視します。 |
| 20 | 作り方・使い方 | RAG(検索拡張生成) | 自社の資料をAIに調べさせてから答えさせる仕組みです。AIが知らない社内情報にも、元の資料を示しながら答えられます。ただし誤答がゼロになるわけではありません。 |
| 21 | 作り方・使い方 | ファインチューニング | AIに自社のデータで追加の学習をさせ、得意分野や話し方を調整することです。費用と手間がかかるため、まずはRAGを検討します。 |
| 22 | 作り方・使い方 | 強化学習 | AIが試行錯誤し、良い答えには「ご褒美」を与えて育てる学習方法です。最近のAIが賢くなった大きな理由のひとつです。 |
| 23 | 作り方・使い方 | 拡張思考 | AIに、答える前に時間をかけて考えさせる機能です(ClaudeではExtended thinkingと呼びます)。難しい問題ほど正答率が上がりやすい一方、時間と費用は増えます。 |
| 24 | 作り方・使い方 | バイブコーディング | プログラムを書けなくても、AIに日本語で頼んでアプリやツールを作ってもらうことです。現場の担当者が自分で道具を作れますが、中身を確認しないまま社内で使うと、セキュリティ上の危険があります。 |
| 25 | 作り方・使い方 | AIワークフロー | AIを業務の流れの中に組み込み、受付から処理、報告までを自動でつなぐことです。単発で使うより、効果が毎日積み上がります。 |
| 26 | 作り方・使い方 | ヒューマン・イン・ザ・ループ | 重要な判断や送信の前に、必ず人が確認・承認する運用です。AIに任せつつ、最終責任は人が持つための安全装置です。 |
| 27 | リスク・守り | ハルシネーション | AIが事実でないことを、もっともらしく答えてしまう現象です。数字・固有名詞・法律は必ず人が確認します。 |
| 28 | リスク・守り | プロンプトインジェクション | AIが読む文章の中に悪意ある命令を紛れ込ませ、AIを思いどおりに操る攻撃です。メールやWebページ経由で起こります。 |
| 29 | リスク・守り | シャドーAI | 会社が把握していないところで、従業員が勝手に使っているAIです。情報漏えいの原因になるため、禁止より「使える環境を用意する」対応が有効です。 |
| 30 | リスク・守り | AIガードレール | AIの暴走や誤用を防ぐための安全柵です。入力してはいけない情報や、答えてはいけない内容を仕組みで制限します。 |
| 31 | リスク・守り | 匿名化・仮名化(マスキング) | 名前や住所などを伏せ字や記号に置き換えてから、AIに渡す対策です。ただし、名前を置き換えただけのデータは、法律上の「匿名加工情報」ではありません。他の情報と照らし合わせれば本人が分かる場合は、引き続き個人情報として扱います。 |
| 32 | リスク・守り | ディープフェイク | AIで作られた、本物そっくりの偽の映像・音声・画像です。社長の声をまねた振込指示など、詐欺への悪用が増えています。 |
| 33 | リスク・守り | オプトアウト | 入力した内容をAIの学習に使わせないように、自分で設定して断ることです。無料版・個人向けプランは初期設定で学習に使われるものがあります。法人向けプランは初期設定で学習に使わないものが多いです。導入時に必ず確認します。 |
| 34 | リスク・守り | AIフォレンジック | AIが「いつ・何を・どう処理したか」の記録をたどり、問題の原因を調べることです。ログを残しておかないと追跡できません。 |
| 35 | 集客・市場 | AIO | AI Optimization(AI最適化)の略で、検索結果のAI要約やAIの回答に、自社の情報を拾ってもらうための対策です。Googleの「AI Overviews(AIによる概要)」の略として使われることもあり、意味が揺れている言葉です。 |
| 36 | 集客・市場 | LLMO | ChatGPTなどの回答の中で、自社名や自社サービスが紹介されるようにする対策です。信頼できる情報を、正確に公開し続けることが土台です。 |
| 37 | 集客・市場 | AEO | 「〇〇とは?」といった質問に対する「答え」として選ばれるための対策です。結論を先に書く、簡潔に説明する構成が有効です。 |
| 38 | 集客・市場 | ゼロクリック検索 | 検索結果の画面だけで疑問が解決し、サイトが訪問されない状態です。表示回数は多いのに、訪問が減る原因になっています。 |
| 39 | 集客・市場 | AIモード/AI要約検索 | Google検索で、AIがまとめた回答を表示する機能です。結果の上に出る要約が「AIによる概要」、質問を重ねて深掘りできる対話型が「AIモード」(日本語版は2025年9月開始)です。回答の中で引用・紹介されるかどうかが、新しい集客の勝負どころになります。 |
| 40 | 集客・市場 | 構造化データ | 会社情報・商品・よくある質問などを、AIや検索エンジンが読み取りやすい形式で書き込んでおくことです。ページの内容を正しく伝えられます。 |
| 41 | 集客・市場 | 指名検索 | 会社名やサービス名で直接検索されることです。AI時代でも減りにくく、ブランドの強さを測る大事な指標です。 |
| 42 | 集客・市場 | AI経由流入 | ChatGPTなどのAIの回答から、自社サイトに訪れる人のことです。まだ割合は小さいものの、増加を測る価値があります。 |
| 43 | 組織・推進 | AI推進リーダー | 社内でAI活用を広げ、定着させる役割の人です。ツールの選定だけでなく、ルール作り、教育、成功事例の共有までを担います。技術者である必要はなく、現場を動かせる人が向いています。 |
| 44 | 組織・推進 | AIガバナンス | AIを安全かつ正しく使うための、社内の管理体制です。ルール・責任者・チェックの仕組みをセットで整えることを指します。 |
| 45 | 組織・推進 | AI活用ガイドライン | 使ってよいAIと、入力してよい情報・いけない情報を決めた社内ルールです。まず1枚にまとめると、現場が迷わなくなります。 |
| 46 | 組織・推進 | AIリテラシー | AIの得意・苦手を理解し、結果を見極めて使いこなす力です。使い方だけでなく、疑う目を持つことも含みます。 |
| 47 | 組織・推進 | リスキリング | 新しい仕事に必要な知識や技術を学び直すことです。AI時代は、全従業員が対象になります。助成金が使える場合もあります。 |
| 48 | 組織・推進 | PoC(概念実証) | 本格導入の前に、小さく試して効果を確かめることです。いきなり全社展開せず、1部署・1業務から始めて失敗の損害を抑えます。 |
| 49 | 組織・推進 | DX | デジタルの力で、仕事のやり方やビジネスの形そのものを変えることです。AIもDXを進める手段のひとつです。ルールで決められる定型業務はシステムで自動化し、例外の判断や文章づくりはAIに任せる、という使い分けが効果的です。 |
| 50 | 組織・推進 | CAIO(最高AI責任者) | 会社のAI活用に責任を持つ役員です。経営目標とAIの取り組みをつなぎ、投資とリスクの両方を判断します。 |